世界一周の誕生-グローバリズムの起源 |園田 英弘


世界一周の誕生-グローバリズムの起源世界一周の誕生-グローバリズムの起源
園田 英弘
文藝春秋 刊
発売日 2003-07-19




グローバル化現象の起源を交通史から解き明かす 2003-08-14
新幹線の中で一気に読んだ。時速270キロで猛進する車中から、19世紀中葉、地球一周の制覇にのりだした蒸気船の旅に思いを馳せるという、奇妙なずれを楽しみながら。本書はグローバル化現象の起源を交通史の観点からみごとに解き明かしてみせた逸作である。様々なグローバリズム論が巷にあふれ返っている中で、「地球が丸くなった瞬間」を航路と鉄道の発展、そして要人の紀行文から跡づけるという発想は、意外と少ないのではないか。本書のすごさは、その着想のユニークさだけではない。19世紀以降の植民地主義、帝国主義、さらには西洋中心主義の展開を理解する上で、きわめて有益な一つの見取り図をも提供しているのだ。それにしても、世界一周の誕生は、結局は大英帝国と、西と東に海を擁する両岸国家アメ!リカとの熾烈な競争の産物であった。形を変えつつも今もって益々健在なアングロ・サクソン・オーソドクシーの行方は・・・?


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